irregular a.o.ロゴ

この手を離さない title

act.50

 翌朝、定光は空港にいた。
 始発便への振替はダメだったが、次の便への変更ができた。
 C市までの乗り継ぎが多少待たされてしまうスケジュールとなるが仕方がない。今は一刻も早く向こうに着きたかった。
 エニグマ側に定光のスケジュール変更を伝えるため、理沙のメールアドレスにその旨を伝え、定光は飛行機の中で大きく息を吐き出したのだった。


 定光がアメリカに到着したのは13時間後のことだったが、日付変更線を跨ぐので、現地時間では朝の10時だった。
 一瞬混乱してしまうが、定光は強制的に腕時計の時間を現地時間に合わせて、頭を切り替えた。
 乗り継ぎのため空港内のエアトレインの中でスマホをチェックしたが、なぜか理沙からの返信は来ていなかった。
 理沙は返事が必要のないメールでも「わかりました」の返信を返すタイプの人だったが予定では既にPVの撮影が始まったばかりのはずなので忙しいのかもしれない。
 試しに滝川やショーンの携帯に電話をかけて見たが、やはり撮影中なのか二人とも出ることはなかった。
 定光が長い乗り継ぎ時間を待ってC市に到着したのは、午後の2時頃のことだった。
 定光はスーツケースを抱えたまま、タクシーでショーンの実家を目指した。理沙から貰っていた予定表では、ショーンの実家周辺での撮影が一番最初に行われることになっていたからだ。
 案の定、タクシーを降りた先に撮影隊と思われる機材と幾人ものスタッフの背中が見えた。その中に理沙らしき背中も見えて、定光はホッと胸を撫で下ろす。
  ── よかった、撮影自体は無事に進んでいるんだな……定光がそう思ったのも束の間。
「Fuck!」
 人前で決して大声で叫んではいけない単語を滝川が喚いているのが聞こえて来た。
 定光は顔を青くしてスーツケースを小脇に抱え、現場まで走った。
「 ── お世話になっております……。ちょ、ちょっと通してください」
 定光も焦っていて日本語で声をかけながら撮影スタッフの間を潜り抜けたが、なぜか皆にはニュアンスが伝わったのか、誰もが定光に道を開けてくれた。
「理沙さん」
 定光が後ろから声をかけると、物凄く不安げな顔をした理沙が振り返った。
 彼女は、一瞬定光がなぜそこにいるのか困惑した表情を浮かべたが、すぐに泣き出しそうに顔を歪めて、定光の腕に縋った。
「ああ! 神様!!」
 開口一番、理沙が言ったのはそんなセリフだった。
「よかった! どうしてかわからないけど、定光君が来てくれて!」
「どうしたんです?」
 定光はそう訊きながら、その場を見回した。
 ショーンの実家の前でカメラを抱えたジョシュ・オコネルと絵コンテを持った滝川が対峙していて、なにやら言い争っている。
 二人とも完全に頭に血が上った様子で、巨匠カメラマン相手に物怖じせず噛み付いている滝川も凄いが、あの滝川の凶悪な剣幕にあの年齢でも負けていないオコネルも気迫が凄かった。
 二人の一番近くに立っていた主役の赤毛の女の子 ── 理沙のメールでは、モデルではなく駆け出しの女優ということだ ── は、二人の剣幕にすっかり怯えた顔つきでなすすべもなくそこに立ち尽くしている……といった様子だった。
 一方ショーンはというと、衣装を身につけ、少し離れた場所に立っていた。彼の隣には、淡い栗毛色のロングヘアにメガネをかけた小柄の男性と並んで立っていた。彼は年齢的にショーンより随分年上のようだったが、遠目で見てもとても美しい容姿をしていることが見て取れた。定光にとっては初めて見る顔だったが、どこかで見たことがあるような気がする人物だった。
 さぞかしショーンはこの騒ぎを呆れかえって見ていることだろうとショーンの表情に目を凝らすと、ショーンはきょとんと呆気に取られた表情で、隣の男性はさも面白いものを見たと言わんばかりにクスクスと笑っていた。
 オコネルが率いている撮影スタッフはおろか、エニグマ側のスタッフ達も、遠巻きにただ見つめているだけだった。
「撮影の方向性について滝川くんとジョシュが真っ向から衝突しちゃって、互いに譲らないの。私も二人の間を取り持とうとさっき声をかけたんだけど、全然聞く耳を持ってくれなくて……」
 理沙は本気で泣き出しそうだ。そんな彼女がぽつりと呟く。
「 ── どうしよう……。エレナも来ているのに……」
「え?!」
 定光はギョッとして再度よくよく周囲を見回した。
 スタッフ達の陰に隠れてよく見えていなかったが、確かにエレナ・ラクロワがディレクターズチェアに悠然と座って、呑気にコーヒーを啜っていた。その表情は、大きなサングラスに覆われて窺い知れない。
 定光は益々うわぁ〜と顔を歪めた。
 これほど最悪のシチュエーションはない。
「ラクロワさんは仲裁に入ってくれたりは……」
「しないわ」
「ですよね……」
 理沙は鼻をグスッと鳴らしながら、「エレナにその気があるなら、もうとっくの昔に動いてる」と答えた。
 つまり、今エレナがあの状態なら、彼女は仲裁に入る気はない、ということだ。
「ここ数日滝川君も大人しかったから安心していたんだけど、撮影が始まった途端に豹変しちゃって……。定光君、来たばっかりで申し訳ないけど、なんとかしてもらえないかしら」
 定光はスーツケースを下ろして、「はい」と頷いた。
 元々理沙に滝川の面倒を押し付けたのは自分だ。責任を取る必要があると定光は思った。
 オコネルの怒りを鎮めるほどの英会話力がないのは歴然だが、少なくとも滝川のヒートアップを鎮めることだけはしなくてはならない。
「ちなみに理沙さん、オコネルさんも普段あんな感じで感情的に現場には入られる方なんですか?」
 定光がそう訊くと、理沙は口をへの字にした。
「いいえ。むしろとても理性的な人よ。こんなに怒ってるジョシュは初めて」
 定光は、ゴクリと唾を飲み込んだ。額に冷や汗が滲む。
「じゃ、行ってきます」
 定光が意を決してそう理沙に言い残すと、「頼むから無事で帰ってきて……」と理沙のか細い声が定光を見送った。
 定光は二人より少し手前の位置に立つと、まずは腕組みをして二人の様子を念入りに見つめた。
 頭に血が上った二人は、側に定光が近づいてきたことにも気づかず、互いに指をさしたり手を広げたりしながら派手に言い争っている。恐ろしく早口でしゃべっているので、定光には何をどう揉めているのかよくわからない。
「とにかく理由を確かめなきゃ……。このパターンなら、ショック療法でいくか……」
 定光は一人そう呟くと、「よし!」と気合を入れ、いきなり二人の間に割って入った。
「いい加減にしろ!!」
 むろん、日本語で。
「皆の時間を無駄にするんじゃない!!」
 二人を凌駕する大声で定光は怒鳴った。
 間近でいきなり第三の男が怒鳴り声をあげたので、二人とも一瞬ビクリと体を震わせ、同時に定光を見た。
 滝川は、突然いるはずのない定光がそこにいることに気を取られ、オコネルの方は定光が日本語で怒鳴ったことに気を取られ、その瞬間口を噤んだ。
 そこからの定光の動きは早かった。
 再び二人が定光のことを無視して言い争いを再開する前に定光は滝川の胸倉を掴むと、「どうしてお前は目を離すといつもこうなんだよ!!」と怒鳴りながら、荒々しい動作で滝川を揺すりつつ、オコネルから距離を離した。
 オコネルにとっては、自分の代わりに定光が滝川を怒る形になってしまい、きょときょとと定光の背中を見つめていた。
 一方滝川は、荒っぽく揺さぶられたせいで口も開けず、「アガアガアガ」と口を戦慄かせるだけだった。
 その様子を見て、ショーンがゲタゲタと笑い始めたが、周囲の他の者はまだ緊張感に包まれていた。まだ事態が治ったわけじゃない。
 定光は、両手で滝川の両頬を挟んで、ギュッと押し潰した。これで声を出したくても出せないし、目線は自分に固定される。
「何が気に入らないのかこれから俺が聞いてやるから、大声を出すな」
 滝川は目をパチパチとさせる。
 定光はまだ不十分さを感じて、「ちゃんと返事しろ」と訊く。すると滝川は「アガガガアガ」と言葉にならない声で答えを返してきた。どうやら表情を見る限り、約束は守る気らしい。
 定光は、滝川を解放する前に後ろを振り返り、たどたどしい英語で「すみません、これから彼に言い聞かせますので、時間をください」と断りを入れた。オコネルは狐につままれた顔つきで両肩を竦めると「どうぞ」と手短に返事をした。
 定光が再び滝川に向き直り手を離すと、滝川は大きな口を開けようとしたので、「コラッ!」と定光が口を尖らせると、滝川も口を尖らせ、俯いて口を噤んだ。まるっきり親に怒られた子どものようだ。
 定光は滝川の両肩に手を置くと、こう言った。
「大きな声を出さなくったって、お前の話を聞くことはできる。俺にはオコネルさんが言ってることがわからないから、俺でも理解できるように、二人の言っていることを要約してくれ。感情論は抜きにして。お前ならできるだろ?」
 滝川はまだ少し気に入らない顔つきをしていたが、やがてボソボソと話し始めた。
 どうやら、主役の女性……シシーの撮り方が揉めごとの原因らしい。
 シシーは女優になりたての18歳の女の子だった。
 彼女の髪は、ショーンと比べ彩度がもっと明るい赤毛で緩くウェーブした髪は腰ぐらいまでの長さがある。ブルーグリーンの瞳と頬に浮かんだソバカスがコケティッシュな雰囲気を醸し出していて、印象的な容姿をしていた。彼女には、少女から大人になる時期特有の美しさがあったが、まだ演技らしい演技はほとんど経験がなく、その実力は未知数だといえた。
 映画撮影の経験が豊富なオコネルは、シシーに対してきちんと演技指導をしながら撮影をすべきだと主張しているらしい。それに対して滝川は、撮影期間中にシシーが成長していく様をそのまま映像に落とし込みたいと考えていた。
 最初から決め打ちで美しい映像を撮影したいオコネルと、序盤は完璧でなくてもいいから、演者の可能性にかけて終盤に感動的な映像を撮りたい滝川が真っ向から対立をしているという状況だった。
 確かに、オコネルの気持ちもわからないではなかった。
 撮影日数は4日と限られている。その後彼は次の仕事が入っているので、撮影日を伸ばすことはできない。それでも、滝川が言う「役者の成長」が達成できなければ、オコネルは撮影を離脱し、彼の助手が代わりに撮影を続けることになる。それが彼には我慢ならないのだろう。オコネル自身、このPVを自身の手で最後まで撮影したいと思ってくれているのはいい傾向だったが、それだけに物事の進行が「役者の成長」という不確かなものに縛られているのでは、先行きが不安で仕方がないと言ったところだろう。
 定光がチラリとシシーを見ると、彼女は怯えた表情のまま立っていて、女優デビューの本格的なスタートだというのに、この件がすっかりトラウマにでもなっているかのような様子だった。
 定光は滝川に向き直る。
「それでお前は、4日間の撮影の中で彼女が皆の思う合格ラインまで気持ちを持ってこられると思うんだな?」
 滝川ははっきりと頷いた。
「今彼女は相当この撮影に対してネガティブに思っていそうだが、それでもお前は彼女ができるって言うのか?」
「ああ、そうだ。彼女は俺が選んだ。はなからそのつもりで選んでる。お前、俺の目を疑うのか?」
 滝川が真っ直ぐ定光を見つめてくる。
 その顔つきは、意固地になっているわけでも当てずっぽうで言っているわけでもない、完全に仕事に集中している時の自信に漲った滝川の顔つきだった。
 こういう表情をしている滝川が仕事に関して読みを外したことがないことは、定光がこれまで幾度となく経験してきたことだ。
 定光はゆったりと微笑むと、はっきりとした声でこう答えた。
「俺はお前の才能を疑ったことはない。これまで、ただの一度も」
 滝川の表情が緩んだのがわかった。もう大丈夫だ。
「新、お前の気持ちはわかった。これから俺がオコネルさんを説得する。だがお前も誠意を込めて"お願い"をするんだ。彼の意思と経験を曲げて撮影することになるんだからな。お前は、頭を下げる価値のある仕事だと思ってるんだろう?」
 滝川が素直に頷く。
「じゃ、一瞬にお願いしに行こう。ちゃんと話せば、気持ちは伝わる」
「わかった」
 定光はオコネルに向き直ると、まずは自分だけで話をすると滝川に告げた。
 だが、辿々しい英語では気持ちを表現しきれないので、理沙を呼んだ。
 滝川の意図を定光は理沙に訳してもらいながら、丁寧に伝えた。そして滝川がこれまで、"これだ"と思ったことで失敗をしたことがないことも冷静に伝え、自分もそれに賭けてみたいと話した。
 オコネルはなおも難色を示していたが、かと言って怒鳴ることもなく、定光の話を聞いてくれた。理沙が訳してくれている間に定光がこのプロジェクトの中心的な人物で、前回のショーンのアルバムジャケットを制作した人物であること。そしてショーンだけでなくエレナもまた定光を信頼して仕事を任せていることを丁寧に説明してくれたお陰で、オコネルも定光の言うことに大人しく耳を傾けてくれる気になったのだろう。
 定光はオコネルを真っ直ぐ見つめ、最後にこう伝えた。
「僕もあなたに最後まで撮影してほしいと強く思っています。万が一、4日の間で必要な映像が撮れなかった場合は、あなたが次の仕事を終えるまで待ちます。撮影期間が延びた分の損失は、弊社が負担します」
 理沙はそれを訳しながら、「えぇ!」と驚いた声を上げた。
「そんなの定光君、約束してしまって大丈夫なの?」
 オコネルも少なからず驚いた顔つきで定光を見つめた。
 だが定光はにっこりと微笑むと、理沙を見てこう言った。
「僕は4日でこの撮影が終わると思ってますから」
「 ── 彼はなんと言ったのかね?」
 オコネルが定光を見つめたまま、理沙にそう訊いてくる。
 定光の美しく屈託のない笑顔に見惚れていた理沙は、慌てて定光が言ったことを通訳した。
 オコネルが初めて笑みを浮かべる。
「日本人はクレイジーな人種だな。君の笑顔に免じて、君達の言う通りにしよう」
「ありがとうございます」
 定光が手を差し出すと、オコネルも躊躇いなく握り返してくる。
「おい、滝川」
 定光が後ろを振り返り、滝川を呼ぼうとすると、オコネルは「別に彼からのお願いは必要ない」と言った。
 「私は、君の言うことを信じることにしたのだから」と言う。
 定光はオコネルに肩を竦めて見せると、「滝川に謝らせます」と答えた。
「経験が豊富なあなたに対して失礼な態度をとったのは事実ですから。それが礼儀というものです」
「しかし、形ばかり頭を下げられても……」
「オコネルさん、滝川はああ見えて反省してます。他人から見れば全然そんな風には見えないから誤解されるのですが、ああして口を尖らせているのは、自分が悪いことをしてバツが悪いと思った時にする癖なんです」
 定光とオコネルはおろか、理沙も同じように滝川の方を一斉に見た。
 確かに定光が言った通り、滝川は俯いたまま口を尖らせている。
 ブッと吹き出したのは理沙が最初だった。
「ご、ごめんなさい……」
 それにオコネルも吊られた形で、苦笑いする。
「絵に描いたように君が言った通りだな」
「付き合いが長いですから」
 定光が手招きすると、滝川がスゴスゴと近寄ってくる。
「オコネルさんは、お前のいう通りに撮ってくれるってさ。よかったな」
 滝川は口を尖らせたまま、うんと頷く。
「お前、オコネルさんに言うことがあるだろ?」
「俺の意見を聞き入れてくれて、ありがとうございます」
「他にも言わなきゃいけないことが残ってるだろ?」
「さっきは"小便ちびりの玉無し野郎"って言ってすみませんでした」
 そのセリフに、定光は目を白黒させた。
「おっ、お前そんなこと言ってたのか!?」
 道理でいつもは冷静なオコネルが怒るはずだ。
 しかしオコネルはハハハと声を出して笑った。
「いや、私も年甲斐もなくカッときて、"頭の足らないイエローモンキー"と言ったからお互い様さ」
「 ── お前、そんなこと言われてたのか……」
 定光は苦笑いを浮かべ、滝川を見る。
 肩を竦めた滝川に、オコネルの方から手を差し出してきた。
「休戦といこう、ミスター・タキガワ。4日経って、君の言ったことが真実かどうか、確かめさせてもらうよ」
 滝川はニヤリと笑うと、オコネルの手をしっかりと握り返した。
 ショーンの隣に立っている男性が口笛を吹いた。
 皆がそちらに視線をやると、ショーンが手を叩いていた。
 この場を収めた定光の手腕に感心した、と言ったところだろう。
 定光がエレナの方を見ると、彼女は一見無表情のまま椅子に座ったままだった。だが、コーヒーを啜るその間際、少しだけ微笑んだように定光には見えた。

 

この手を離さない act.50 end.

NEXT NOVEL MENU webclap

編集後記


うわ〜、ついに「おてて」も50話まで来ちゃったよ・・・(脂汗)。
当初はこんなに長くするつもりはなかったのに。
最近の作品は、完全にダラダラ書きになっちゃってますね(脂汗)。
「nothing〜」なんか15話くらいで完結してましたもんね。
あかんわ〜、ダラダラ書き。
癖がついちゃってるわ〜。
たいした事件もないのに、まだ終わりが見えん。てか、大した事件がないから終われないのかwww
なんとか100話以内には収めたいと思ってます。

さてさて、ゴールデンウィークも残り僅か、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
国沢はといえば、スニーカー履いて歩いております・・・。
都会の人には到底かなわない歩数ですが(汗)。

先週、国沢の足のことについて最後に書きましたが、今回上京するにあたって、一度専門の方にちゃんと足を計測してもらおうと、そのような専門店に行ってきました。
セミーオーダーしてもなんだかしっくり来ないパンプスばかりで、仕事でヒールのある靴を履く度に痛い思いをしてきた国沢。
これはちゃんと自分の足のサイズを客観的に測ってもらって、もうパンプスの無駄買いをするのをやめよう!と今回心に決めたのでした。
診断料はそこそこのパンプスが一足買えちゃうぐらいでしたが、少なくとも田舎の靴屋で売っている既成品は軒並み買わない方がいいという結果が出ました(大汗)。

足の長さが21cmで、足の幅は足をあげてワイズB、足をおろして右がワイズC、左がワイズD。

・・・・・。

どんな豆足か、と。

寸も短けりゃ、幅も狭いじゃねぇか・・・。
自分が持っている靴を診断してもらったけど、全部アウト判定でしたwwww
仕事でどうしても使う靴以外、全部捨ててきたわ、その場でwww
ダイアナのパンプスも、セミオーダーで作ったヒール靴も全部両手を合わせて拝んだ後、お別れしてきました(笑)。
なんという、無駄な金を靴についやしてきたんだ、わし・・・。

巷の靴はワイズEとか2Eの靴がほとんどなので、こりゃ完全アウトですね。
しかも足の寸がお子様サイズなんで、海外のワイズの細い靴の個人輸入も望み薄ですね。
海外に子供靴でオープンパンプスがあればいいけどwww(←あるわけないw)

とはいえ、この世に履ける靴がないわけではありませんでした。
ちゃんと適正サイズが買える靴屋さんを教えていただきました。

一つ目は、パンプスメソッド研究所さん。2つ目は、シュープレモさん。

パンプスメソッド研究所は、産官連携のプロジェクトらしく、大手町の経団連ビルにあるのかな?確か。
3D計測をしてくれた後、288通りもあるパンプスサイズから、フィッティングを元に適正なサイズのパンプスを提供してくれるところです。
女性の足サイズのデータを収集しているのが主たる目的らしく、パンプス買わなくても計測だけでもOKだそうですよ。予約しないといけないようですが。
そこだと一番小さいパンプスは、19.5cmワイズAからあるそうですから、国沢の豆足でもぴったり合うオープンパンプスが見つかりそう。

そしてもう一つのシュープレモさんも、チビ足・幅狭に対応してくれる靴屋さん。
ここは、試着会(もしくは自宅フィッティング)を経た後、セミオーダーでデザインが選べるネット販売の靴屋さんですね。
足寸は21cmからワイズはなんと3A(国沢からしたら、天文学的サイズのように思える)からいけるそうです。
シュープレモさんは、雑誌かテレビに取り上げられて、現在注文殺到のようなので、自宅フィッティングが受付休止だそうです。
日本人、意外に足幅が狭い女子、いるんだって。ホントは凄く。
需要あるんだって、幅狭靴。

ひとまず現在は、外反母趾を緩和すべく、幅狭さんに推奨されてるメーカー「パトリック」のスニーカーを購入して、歩いてます。
国沢が「幅が比較的狭い」と思っていたニューバランスより更に狭かった。
ニューバランス買っても、靴の中で足が泳ぐなぁと感じる方にはオススメですよ。

なぜ今適正サイズのスニーカーで積極的に歩いているのかというと、パンプスを買う前に足を適正な形に戻してあげてからの方が失敗しないよ、とアドバイスされた結果です。
今は大きな靴を履き続けて、足指が縮こまっている状態だそう。
それを、足が泳がない、のびのびと歩ける靴でちゃんと歩いていると、指が伸びてくるんだとか。
21cmよりサイズアップする可能性ありと言われ、現在絶賛調整中でございます。

予算的なこともあるんで、そうそうは東京に行けないから、一年か二年かけて、自分にあうパンプスを買う感じかなぁ(笑)。
国沢のパンプスジプシーも、来年か再来年には最終章を迎えられてたらいいなぁと思います。

それではまた。

2017.5.6.

[国沢]

NEXT NOVEL MENU webclap

小説等についての感想は、本編最後にあるWEB拍手ボタンからもどうぞ!

Copyright © 2002-2019 Syusei Kunisawa, All Rights Reserved.