act.27
翌日の朝、ショーンはベッドの上にカバンを広げた。
今度は、羽柴の家に行った時のディバックより随分大きいソフトキャリーバッグだった。
ニューヨークに帰る際に、羽柴と過ごした時に購入した服や雑貨を持っていこうと思ったからだ。もちろん、羽柴に買ってもらったオベーションも持っていくつもりでいる。
羽柴と二度と会えないと思っていながら、そういうものが身近にあると辛いかもしれないなと思ったが、それ以上の喜びをそれらはきっと自分にもたらしてくれるとショーンは思った。
多少辛いことがあっても、きっとこのギターが助けてくれる。そう思えた。
布袋から次々と出てくる思い出の品に、ショーンは時に微笑み、時に顔を顰めながら、荷物の選別をしていった。
ジャズのCD、映画のパンフレット、コウが持っているトレーナーと色違いのもの、パンツ、靴下、日本の浮世絵の本、コウと行ったお店のポストカード。
ふいに手に柔らかくてふさふさしたものが触れ、ショーンは首を傾げながら取り出した。
ギョッとした後、思わずプッと吹き出す。
付け髭だ。
ショーンが荷造りする時は入れた記憶がないので、きっと羽柴が放り込んだんだろう。
── 何考えてるんだろ、あのおじさん。
ショーンは心の中で悪態をついて、それをニューヨーク行きの荷物の中に入れた。
そして最後に、袋から出てきたのは、外履きのサンダルだった。
「何だってこんなもの・・・」
とショーンは呟いてから、ハッとした。
「いけない! コレ、持って帰ってきちゃったよ!」
それは、暴漢に襲われた時、病院で借りっぱなしになっていたサンダルだった。
確かにあの時、後で返してくれればいいと言われていた。
「大変だ・・・」
ショーンは、あたふたとクローゼットからダッフルコートを引き出しそれを着て、サンダルを再び布袋に突っ込んだ。
車なしでC市のセント・ポール病院まで出てくるのに、ショーンは結構手こずってしまった。
生憎車の免許はニューヨークに置いてきてしまったのでスコットに車を借りるわけにもいかず、かといってタクシーもショーンの町では珍しいから、バスと電車を乗り継ぐこととなった。
久しぶりに一人で公共交通を使うと、色々躊躇うことも多い。
C市とショーンの故郷の町は隣り合わせだが、車がないとやはり遠く感じる。
もう馴染みになったニットの帽子とマフラー、付け髭を蓄え、肩からぶら下げた布袋には、借りっぱなしのサンダルが入っていた。
世話になった病院のERに入ると、瞬く間に人混みにもみくちゃにされた。
もっとも、ショーンの正体がばれたのではなく、ここはいつもこんな有様なのだ。誰もショーンのことなど気に掛けることもなく、切羽詰まった様子だった。
ショーンは何とか受け付けカウンターまで辿り着くと、ローズ医師はいるかと訪ねた。
「ローズ先生は夜勤明けだからもう帰りました」
そう言われ、ああと思い立った。
あの時も彼は夜勤勤務をしていた。丁度今日もそれに当たったんだろう。
「何か伝言があったら、お預かりしておきますけど?」
受付の男性にそう言われ、ショーンは迷った。
サンダルを返すだけだったから、それを預ければおしまいだったが、何となくそんな気分にはなれなかった。
「いいんです。また、来ます」
ショーンはそう告げて、病院を後にする。
またここに来るチャンスが余りないことは判っていたが、ショーンはまた自分で来たいと思っていた。
それは、この病院の近くに羽柴の家があるせいだろうか。そうショーンは思ったが、すぐにその思いから目を逸らした。
病院の外に出てトボトボと歩いていると、ふいにクラクションを鳴らされた。
反射的に振り返ると、側に止まった濃いグリーンのツーリングワゴン車の窓が下がって、ブロンドの青年医師の笑顔が見えた。
「やぁ、やっぱりそうだ。どうしたの? まだ傷が痛むのかい?」
会えるとは思っていなかったので、何と答えていいか返事に憶していると、彼はショーンの塞ぎ気味な表情に気付いたらしい。
彼はにっこりと微笑んでこう言った。
「近くにおいしいピザを出す料理店があるんだ。お昼でも一緒にどう?」
マックス・ローズ医師に案内された店は、イタリアの大衆食堂のような店で随分と賑やかだった。
平日だというのに店はたくさんの客で賑わっており、店内は人が陽気におしゃべりする声で充満していた。
ローズ医師はここの店主とも顔なじみらしく、笑顔で抱き合って二言三言言葉を交わした。
ショーンが戸惑っていると、「奥へ行こうか」とローズは言った。
どうやら、昼間はクローズしている席を開けてくれたらしい。
「ここは、俺の従姉の旦那さんによくつれてきてもらう店なんだ。本格的なイタリア料理が楽しめるよ。食欲のない人でも大丈夫なくらいおいしいから」
向かいの席に座ったローズは、そう言ってウインクした。
どうやら何もかもお見通しらしい。
ショーンは苦笑いしたつもりだったが、それは力のない失笑にしかならなかった。
ローズはランチメニューを頼んだ後、ショーンに向き直った。
「帰る間際に重傷の急患が入ってね。帰りが遅くなってたんだけれど、返ってよかった。それで、どうしたの? 俺に用があって来てくれたんだろ?」
「あ、そうだった」
ショーンは思い出したように、椅子の背に引っかけた袋をローズに手渡した。
「お借りしていたサンダルです」
「ああ、そうだったね。貸していたの、すっかり忘れてた。こんなことも忘れるなんて、もう年かな」
ローズはそう言って、頭をガリガリと掻いた。
ローズは医者にしておくのが勿体ないぐらい美しい容姿をしていたが、その飾らない仕草や表情のせいで冷たい感じはしなかった。寧ろ人なつっこく見える。
「先生はいくつなんですか?」
「え? 俺? ええと・・・。うわ、もう32歳だ」
派手に顔を顰めてそう答える。
思わずショーンは笑ってしまった。それと同時に、彼が30代であることをなぜか羨ましく思った。とても。
「君は19歳だったね。ええとそれから、この前一緒にいた日本人の彼は確か・・・36歳」
ショーンはローズの言ったことに目を剥いた。ローズはニヤリと笑う。
「サンダルのことは覚えてないけど、カルテに書いてあることは大抵覚えてるんだよ」
ローズはそう言って、人差し指で自分の額をトントンと叩く。
「それで・・・あの後、彼となんかあった?」
再びショーンはドキリとする。医者というものは、何もかもお見通しな人種なのだろうか。
その思いが露骨に顔に出ていたらしい。ローズはハハハと笑って、「だって、その顔。世界の終わりって感じの顔つきだもの」と言った。
翡翠色の瞳にじっと見つめられ、ショーンは取り繕うのをやめた。
「確かにいろいろあったけど・・・でも彼は悪くないんだ、全然」
「君は随分彼を庇うんだね。ま、俺も彼を悪者にする気はないんだけど。でも、君がそんな顔つきをしている原因は彼なんだろ?」
「まぁ・・・そうなのかな・・・。他にもいろいろあるけど・・・」
ショーンが口ごもっていると、ローズがズバリこう言った。
「君、彼のことが凄く好きなんだね」
ハッとしてショーンは顔を上げた。
「そうなんだろ?」
そう言われ、ショーンは少し微笑んだ。
「・・・うん。凄く好き。俺は、彼のことが凄く好きなんだ・・・」
ショーン自身、それを口にできたことがこんなにも胸に染みるとは思ってもみなかった。
鼻の奥がツーンとなって、ショーンは鼻を擦った。だが髭が邪魔をしてうまくいかなかった。
「髭、外してもいいよ。ここは人目につかないから。・・・ちょっと待って。食べながら話そうか」
ローズは少し周囲を見回している間に、自分達の分が運ばれてくるのに気が付いたらしい。
彼は立ち上がると、自らウエイターの方に向かって料理を受け取りに行った。
泣きっ面のショーンに気を利かせてくれたのだろう。
「おまちどおさま」
ローズがそういいながら、プレートをテーブルに置く。
巨大サイズに切り分けられた生ハムとルッコラのピザが一切れとトマトソースのパスタ、カボチャと干しぶどうのクリームチーズサラダにフレッシュフルーツが添えられてある。なかなか凄いボリューム感だ。
「これ・・・、ローズ先生食べきれるの?」
ショーンがおずおずと訊くと、「俺は結構食う方なんだよ。医者は体力使うからね。君が食べ残したら、俺が迷わず貰うから。それから、ローズ先生はなし。マックスでいいよ。ローズ先生なんて言われると、返って気をつかっちまう」と切り替えされた。
ローズ・・・マックスは長身だがスレンダーな身体つきなんで、正直ビックリした。
そう言えば、羽柴もよく食べる。
羽柴は身体もがっちりしていて、筋肉も衰えているようには見えないから、きっと食べる量で言えばマックスより食べるかもしれない。
ショーンは食が細い方だから、何だか益々落ち込んでしまった。
「また自分を責めてる?」
サラダを口に運びながら、マックスは言った。
ショーンはチラリとマックスを見た。
「・・・判りますか?」
「君の目は、雄弁だよ。君は余り語る方じゃないみたいだけど、瞳は正直だ」
そう言われて、頬が熱くなった。
そんなことは今まで言われたことはない。
自分は、羽柴と出会ってからすっかり変わってしまったのだろうかと思う。
もしそうだとしたら、随分物欲しそうに羽柴のことを眺めていたことだろうと思う。
「困ったな・・・」
ショーンが呟くと、「どうして?」と聞き返された。
「とても素敵な瞳だと思うよ。彼はそう言ってくれなかった?」
「それは・・・。言ってくれた。何度も」
そう、羽柴はよくそう言っていた。
ショーンの不思議な瞳の色に随分感激しているようで、ふざけあっては目を覗き込まれ、ビー玉みたいだなとよくからかわれた。
その瞬間も、あの瞬間も、自分を見つめてくる羽柴に対して自分がどんな目を向けていたのか、正直背筋が寒くなった。
「素直に、喜べばいいじゃない。好きな人に褒められることは、やっぱり嬉しいことだよ。君の想い人は、上辺だけで人を褒めるような人物には見えなかったけれど」
「それは、そうだけど・・・。あの、ローズ・・・じゃない、マックス先生」
「ん?」
「さっきから、当たり前のように話してるけど、気持ち悪くはないの?」
「なんで?」
マックスはショーンの質問にきょとんとしている。返って訊いてるこっちの方が恥ずかしくなってくる。
「だって、男同士の話だし・・・。それにこんなガキの俺が、17歳も年の差のある相手にだなんて・・・」
ああ・・・とマックスが息を吐いた。
そしてマックスは、指を立ててショーンに顔を側に近づけるようにと合図をすると、顔を近づけたショーンの耳元で囁いた。
「実は俺の恋人も男性なんだ。しかも、12歳年上」
「え?!!」
ショーンはそう叫んで、慌てて口を右手で塞いだ。
そしてマジマジとマックスを見る。
なるほど、言われてみれば、これほど美しい容姿をしているのだ。彼がゲイでもおかしくはない。けれど、こんな彼がつきあっている相手が、12歳も年上だとは思ってもみないことだった。
「彼と無事付き合えるようになるまでは、それはそれは障害が多くて。でも、今は、幸せ」
マックスはそう言ってにっこり笑うと、バクリとピザにかぶりついた。
「マジ、幸せそうだよ・・・」
ショーンが溜息をつきながら呟くと、マックスは面白くて仕方ないのか、口をモゴモゴ言わせながらもその瞳は笑っていた。
「君は幸せじゃないのかい? 好きな人の側にいるのに」
ショーンはフォークでパスタをつっつきながら、首を横に振った。
「彼とはもう、別れたんだ・・・」
そう言って、ハッとする。
こんな言い方じゃ、まるで付き合ってたみたいじゃないか。
ショーンはまた顔を真っ赤にすると、慌てて言い直した。
「彼の家に居候することをやめて、実家に帰ったんだ。だから、それで」
「何だ、そうなの・・・」
マックスは、少し寂しそうな声でそう答える。
「じゃ、連絡とか取り合ってないの?」
うん、とショーンは頷く。マックスがパスタを頬張りながら、眉間に皺を寄せた。
「・・・ねぇ、突っ込んだ話をしていい?」
「え?」
「ひょっとして君、彼に告白もしてないの? まだ」
ショーンはその質問に何も答えなかったが、みるみるしわくちゃになるショーンの表情を見て、マックスはその答えを察したらしい。
「告白、してないんだ・・・。そんなに好きなのに」
「確かに凄く好きだけど、告白することが必要なほど好きだってこと、先生に判るの?!」
つい苛立ちが声を荒げてしまった。
すみません・・・とショーンが謝ると、何で謝るの、と即座に返された。
「でも、そうやってムキになるところが、その証拠だよ。君は、それほど彼のことが好きだし、きっと彼のことを愛しているんだと俺は思うよ」
マックスはナイフとフォークを皿に置くと、
「食事終わったら、よければ家に来ない? 今から家帰っても誰もいないから退屈なんだ。コーヒーぐらいは出せるし、帰りは送っていけるよ」
と言ってくれた。
優しげな翡翠色の瞳に見つめられ、ショーンは誘われるように頷いた。
同じ様な境遇の彼なら、ひょっとして何かの答えを持っているのかもしれない。ショーンはそう思った。
please say that act.27 end.
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編集後記
(本日映画批評が伴うため、メチャメチャ長いです。ご注意)
いかがだったでしょうか? 第一番目の天使の登場は?
盛り上がっていただけました(笑)? 現在(といっても本編の時間背景は2006年)のマックスとジムのラブラブっぷりも窺えたと思います。
さて、掲示板に「プリセイを書き上げました!」という宣言をしてから初めての更新と相成りました。
書き上げた直後の興奮状態は、まぁ掲示板を見ていただいたら分かると思います(笑)。
現在更新している部分は、丁度物語の半分ぐらいです。ということは、あと半分残りがあるっちゅーことで(汗)。すみません、皆さん。この分だと年越えます。その分、今年のクリスマスは、偶然にも花火が上がりますから(笑)。皆さん、今年のクリスマスは、お赤飯を食べなきゃダメですよ(笑笑笑)。
ところで、無事書き上げることができた自分へのご褒美として、本日久々に映画に行っておりました!
「キングダム・オブ・ヘブン」!!
もちろん、お目当てはオーリィ。←分かりやすい。
そら!山○優氏も「頑張れ! オーリ!!」ってハートマークつけて叫んでるじゃない!!!
そんな気分で映画館に行ってきたんですけれども・・・。えーと・・・・。
結論から言って・・・・。
これ、果たしてご褒美になったのかよ、おい?
(気分はもう、『オイ、○池』←分かりづらくてすみません・・・・)
やっ!オーリィは可愛かった。筋肉は三倍増しで少々ビビリましたが、でも可愛いには違いない。本当にオイラ、無垢な瞳をした男に弱いっす・・・(竹○内豊氏しかり・・・。なんかこの二人、瞳が大きいところや無精ひげのはえっぷり、カワイコチャンなのに意外とワシワシと歩く様が似てるような気がする・・・)。
なので、オーリィ見られただけで確かにご褒美だったんですけど。
でぇ・すぅ・けぇ・どっ!
でもこの映画ってさ。
間違っても「頑張れ、オーリ(ハートマーク)!!」って笑顔を浮かべ、可愛く拳握りしめて宣伝する映画じゃないでしょうが(脂汗)。
日本の配給会社、完全に広報展開間違ってるよ(青)。
まぁね・・・。お恥ずかしながら、まんまとそれに踊らされて映画館に行った人間がいうことではありませんがね・・・(油脂汗)。
でも、あの山○優氏の勢いで映画を見に行くと、確実に映画の中で出てきたカタパルト(だっけ?巨大な投石機)で吹っ飛ばされます(滝汗)。
ああ、確かに禁断のストーリーだよ、リドリー(←監督)。
映画の仕上がり具合が、重くて重くて、現在国沢の脳味噌、鉛のようです。
人間の愚かさ、浅はかさを突きつけられて、自分の存在が恥ずかしく思えちゃったのは、考えすぎでしょうか(青)。
でも、オーランド・ブルームがあの映画に出演を決めたっていうのは、ある意味正解。
どうしても顔も良さが先行して、アイドルっぽく捕らわれがちだけど、それを見事に吹き飛ばしてくれるほど『重い』映画だったもん(笑)。
共演者も素晴らしかったし。国沢の好きな役者さんばかりでした。本当に。
実のところ、この映画で特に印象に残ってるのは、オーリではなく、和平を結んだエルサレム王を演じたエドワード・ノートンと、イスラムの英雄サラディンを演じた役者さん。
ノートンは、病のため、ずっと仮面を被ったままという(本当に彼の素顔は拝めません)難しい役所を淡々とこなしてる。さすが芸達者。それも印象的でしたが、何よりエルサレムという特別な地で「和平」に拘ったというこの王の生き様に惹かれましたよ、オイラ。
どちらかといえばこの王の人生を最初から見たかったって感じ。
それからサラディン。演じた役者さんは、もちろんイスラム世界の役者さんで、国民的スターだそうですが、本当に美しかった。この役者さん。
もう随分お年をめした方ですが、本当に気品がある。
イスラム教を信仰する人々の中で、一部の人がこの映画に抗議をしたという話ですが、彼らの言う「イスラムを下げずんで扱っている」という風にはオイラには見えませんでした。
むしろ、イスラムのサラディンは本当に美しかったよ。ルックスもその心根も。
映画としては、もちろんグラディエーター同様、超ド迫力の、テーマ的にも意義のある無骨な映画で、「いい映画」だと思います。凄く色々と考えさせられる映画は、やはりどういう映画であれ、いい映画だと思う主義なので。
ただ、欲を言うと、もうちょっと前半部分、主人公(もちオーリっすよ!奥様!!)の成長していくところがもっと詳しく描かれていたらよかったと・・・。そのせいでか、オーリの印象妙に薄い(汗)。例の王女とのエチシーンに至るのも早すぎるし、そのエチシーンもかなり短い(←結局はそこか)。
役者さん二人曰く、そのシーンはかなり頑張って挑んだらしいのですが、本当に短くカットされてます。時間の都合だろうね(汗)。多分、前半部分が物足りないのも、時間の都合のせいであろう。だって、あれだけ前半はしょっても、三時間映画だもん、これ(笑)。
むむむ・・・。前編・後編というふうには無理だったっすか?
無理か・・・。興行的にも予算的にも・・・。
でもなぁ・・・でも、でもなぁ・・・・。
ああ・・・。ご、ご褒美・・・。
[国沢]
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